『ストップモーション』1月17日公開
ファンタスティック・フェスト監督賞受賞ほか各国の映画祭で話題となったストップモーション・アニメ・ホラー『ストップモーション』が1月17日(金)、新宿シネマカリテ他で全国公開決定。このたび、ロバート・モーガン監督のインタビュー動画が公開されました。
監督は本作のテーマと制作のきっかけについて、次のようにコメントしています。
「これはストップモーションの若いアニメーターが⾃らの“創造的ボイス”を⾒つける物語だ。彼⼥は制作の過程でボイスの危険さや邪悪さを知る。最初にアイデアを得たのはかなり前のことで2つのことがきっかけだ。ストップモーションのアニメーターを扱った映画はなく題材として⾯⽩いと思った。それから僕が撮ったある短編映画で登場する⼈形たちに⽣命が宿る感覚を経験した。⼈形たちが僕の影響から離れ何をしたいか勝⼿に話し始めた。⾃分の創造物が意思を持って動きだすのは奇妙な感覚だよ。その2つがこの映画の始まりだ」
アシュリン・フランチオージが演じる主⼈公エラについては次のようにコメントしています。
「エラのボイスは⺟親に抑圧されてる。独裁的な⺟親の下で⽣きてきたエラがその抑圧から抜け出して、⾃分のボイスを⾒つけていく。エラは芸術に強い執着を持ち⼀途に取り組んでる。ストップモーションアニメーションの芸術にね。強迫的ともいえる⼒に突き動かされて彼⼥は極限の状況に追い込まれる。エラに対する共感なしに僕はこの映画を作れなかった。彼⼥とは強く結びついてる。僕の芸術や創造性の延⻑上に彼⼥がいるように感じるんだ。僕⾃⾝は映画の中のエラほど極端に⾛ることはないけど。親近感があるし共感してる」
アシュリンの演技については、次のように絶賛しています。
「アシュリンの演技は最⾼。すばらしい俳優だよ。優秀な俳優だとは知ってたが会話して確信に変わった。初対⾯で役柄について話した時点で彼⼥はすでに全てを理解していた。だから完璧だと思ったよ。彼⼥の演技で好きなのは思考が⾒えるところ。単にセリフを⾔うのではなく思考から発してるから、その⻭⾞が回ってるのが⾒える。エラのキャラクターに深く⼊り込んでるからだよ。それこそこの映画に求めてたことだ。内⾯の動きを⾒られるんだ」
また、初の⻑編映画監督の経験については次のように感想を述べました。
「実写で実感したのはスケジュールの慌ただしさだ。毎⽇繰り返す1⽇にこなすべきシーンの量が多い。僕がアニメーションを撮ってたときは予算も少なく、⾃分のペースでやれた。だから今回は撮影のペースには苦労した。でもペースを守ることでエネルギーが⽣まれる。ひたすら撮影に没頭して深く考えずに済む。だから撮影ペースの速さは実は映画を助けてる。また⻑編映画を撮る機会があるとすれば次のことに気をつけたいと思う。複雑で緻密すぎる脚本を書かないことだ。本作では編集の過程で物語をシンプルにした。だから経験を⽣かすなら脚本の新しい原稿を書くよ。⽇程に合わせて単純化する。今回はスケジュールに合わせ毎⽇撮影シーンを確認してシーンを単純化したことがあったからだ。物語の構成と重要な要素を把握しつつ時間の制約で断念した。そうした経験をしたから次回は物事をシンプルにしてから撮影するよう気をつけるよ」
母の作品を完成させようと奮闘する娘が異常を来す…
偉大なストップモーション・アニメーターであるスザンヌ・ブレイクの愛娘エラは、母の病により中断された作品を完成させようと奮闘します。
しかし、独力では作業が進まず、偶然出会った謎の少女の力を借りながら制作を進めるも、次第に現実と虚構の壁が崩壊し、精神的に追い詰められていきます...。
『ストップモーション』は、1月17日(金)、新宿シネマカリテ他で全国公開。
[作品情報]
『ストップモーション』
原題:Stopmotion
監督・脚本:ロバート・モーガン
出演:アシュリン・フランチオージ、トム・ヨーク、ケイリン・スプリンゴール、セリカ・ウィルソン・リード and ステラ・ゴネット
2023年/イギリス/英語/93分/16:9/5.1ch/カラー/ PG-12
配給:スターキャット
宣伝:AMGエンタテインメント
cinema.starcat.co.jp/stopmotion
© Bluelight Stopmotion Limited / The British Film Institute 2023
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