「オッペンハイマー」に対する日本からのアンサー『WHAT DIVIDES US』制作決定

『WHAT DIVIDES US』(原題)

アメリカ人ジャーナリストと被爆者を救った日本人牧師の勇気が隠された原爆の真実を暴く『WHAT DIVIDES US』(原題)の制作が決まりました。

提供:WDULLC

日米映画界のトップクリエイターが集結、2014年から構想10年、2022 年から脚本を開発し、この度大規模な劇映画として制作発表した本作は、ジョン・ハーシーの「Hiroshima」を題材にした初の劇映画であると同時に、谷本清牧師の未発表の回想録にインスピレーションを受け、日本人の視点からも原爆の真実に迫ります。

 

厳しい情報統制下でジョン・ハーシーと谷本清牧師の二人が魂を削るような絶望の中、想像を絶する破壊を暴くために命をかけて伝えようとしたものは何か。原爆が人間に何をもたらしたのかを、比類のない深さで描きます。

 

プロデューサー陣はアメリカから、ジョン・ハーシーの孫でアーティスト・ 映画プロデューサーのキャノン・ハーシー。「Hiroshima」がテーマのドキュメンタリー「Hiroshima Revealed」で知られていまる。

 

ドナルド・ローゼンフェルドは「ハワーズエンド」「日の名残り」「ツリー・オブ・ライフ」のなどでカンヌ映画祭やアカデミー賞受賞のNYを拠点とする著名な映画プロデューサー。

 

ロビン・ローゼンフェルドは、LAを拠点とする映画・テレビプロデューサー・ セールスエグゼクティブで「エフィー・グレイ」「クリーチャー・フィーチャーズ」「インフォデミック」で知られる。

 

日本から土屋勝裕は、元NHKで「龍馬伝」「エール」「37セカンズ」「太陽の子」で受賞歴多数のプロデューサー。

 

⻄前拓は、ピーバディ賞受賞のNYのドキュメンタリー・映画プロデューサー。

 

脚本はテレンス・マリック監督「名もなき生涯」で知られるエリザベス・ベントリー。

 

エグゼクティブプロデューサーに、谷本家の近藤紘子(8ヶ月で被爆し「Hiroshima」にも登場)谷本建、谷本純、谷本信、河本加奈枝)が参画。

「オッペンハイマー」への日本からのアンサー

「オッペンハイマー」はアカデミー賞を総なめにし、核兵器に対する意識を高め、特に若い世代に核の時代への深い関心を呼び起こしました。本作はその関心に応え「オッペンハイマー」で語られなかった原爆の真の姿を描く「オッペンハイマー」に対する日本からのアンサーとなります。

 

原爆投下後の広島を被爆者の目撃証言を通して地面から描写し、そこにある苦悩と真実を記憶に刻み伝えることで、我々にしかできない深さと強さで原爆の実相を伝え、現代にも響くその意味を浮き彫りにしていきます。

 

2025年にアメリカと日本で撮影、その後世界公開予定。

 

キャノン・ハーシーと近藤紘子は8月1日午後14時15分より広島市政記者クラブで制作発表記者会見を、8月2日午後16時30分より松井広島市⻑と懇談し、映画についての意見交換を行います。

「Hiroshima」掲載に尽力したひとりの日本人

本作は世界に初めて原爆の真実を伝えた一人のアメリカ人と一人の日本人のヒューマンドラマ。敵だった国の二人の男の間に生まれた思いがけない絆、悲劇とそれを乗り越える力、そして愛を描いた物語で、国の壁を超えて深い友情を築いたアメリカ人ジャーナリストのジョン・ハーシーと広島の谷本清牧師が、原爆の真実を暴こうと決意します。

 

アメリカ政府や軍が、広島・⻑崎の惨禍を秘匿する中、ジョン・ハーシーは大きなリスクを冒して広島に取材に入り、被爆者の声を世界に伝えようとしました。

 

軍部からの圧力の中、ニューヨーカー誌はその存続をかけて1946年8月「Hiroshima」を掲載。原爆投下後の日本を詳細に描いたルポで広島の核兵器による惨禍を初めて知った世界は驚愕し、戦後の核兵器に対する人々の考え方に大きな影響を及ぼしました。

 

「Hiroshima」の舞台裏には、ひとりの日本人・谷本清牧師の知られざる協力があったのです。