森山未來と演出家が「創作実験をする」不思議な様子『大いなる不在』フェイク・メイキング映像

森山未來主演『大いなる不在』公開中

森山未來が主演し、藤竜也、真木よう子、原日出子が共演する近浦啓監督の第二作目『大いなる不在』が、テアトル新宿、TOHOシネマズ シャンテほかで公開中。このたび、フェイク・メイキング映像が公開されました。

公開されたのは、『大いなる不在』劇中のワークショップの一幕。『バッコスの信女―ホルスタインの雌』で第64回岸田國士戯曲賞を受賞した劇作家・演出家の市原佐都子が本人として、森山未來ではなく「森山

未來が演じる遠山卓という俳優」と向き合い、演劇創作実験をする模様です。

 

「重要なことは、“創作実験をする様子を演じる”2人を撮影したのではない。正しくは文字通り“創作実験をする”2人を撮影した」

 

近浦監督は語ります。市原の出演が決まった経緯については、次のように明かします。

 

「森山さんと卓という人物について話し合っている最中に、森山さんから市原さんの名前が挙がりました。彼女は自分の作品以外を演出するのは今回が初めてだったんですけど、いつもと違う異例の提案という意味でもご興味を持ってくれたようです」

 

撮影については次のようにコメントしています。

 

「ベーシックな演出アイディアは事前に市原氏と僕とで電話で打ち合わせをしていたが、実際に市原佐都子が、(森山未來演じる)遠山卓と対面することは初めて。2人の相性も分からない。コラボレーションがどんな風に流れていくのかを想像することは難しかった。市原佐都子と遠山卓、演出家と俳優、この2人の表現者がどのようにぶつかり、どのようなものを1日の実験で作り上げるだろうか。この撮影から、映画『大いなる不在』はどのような成果を得られるだろうか。そういう多層な好奇心に突き動かされながら、35mmフィルムを回し続けました。そして森山未來は、朝から晩まで途切れることなく遠山卓を演じ切った。『遠山です』と一礼して会場に入ってくる卓。それを演じる森山未來。(森山未來ではなく)遠山卓を迎える演出家・市原佐都子。そんな一日の始まりを映したメイキング映像…と言えばある程度嘘になるので改め、フェイク・メイキング映像を、映画『大いなる不在』ヒット・スタート御礼に公開します」

再婚後認知症となった父との再会

本作品は、森山未來、藤竜也の圧倒的演技が際立つサスペンスヒューマンドラマ。

 

幼い頃に自分と母を捨てた父が警察に捕まったとの報せを受け、卓(たかし)は久しぶりに妻(真木よう子)とともに父の元を訪ねますが、そこには認知症で別人のように変わった父の姿が。そして父の再婚相手の義母(原日出子)は行方不明になっていました。いったい何が起こったのか、卓は調べ始めます・・・。

 

『大いなる不在』は、7月12日(金)よりテアトル新宿、TOHO シネマズ シャンテほかで全国公開中。

 

 

[作品情報]

『大いなる不在』

監督・脚本:近浦啓 共同脚本:熊野桂太

プロデューサー:近浦啓 堀池みほ 

出演:森山未來、藤竜也、真木よう子、原日出子 ほか 

助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会

特別協力 北九州フィルム・コミッション

製作:クレイテプス 

配給:ギャガ

2023 年/日本/カラー/アメリカンビスタ/5.1ch/133 分 

©2023 CREATPS

映画公式 HP: https://gaga.ne.jp/greatabsence/