テアトル・クラシックス ACT.4 『デューン/砂の惑星』4K リマスター版8月2日上映
隠れた傑作を東京テアトルのセレクションで贈るスペシャル・プログラム「テアトル・クラシックス ACT.4」が8月2日(金)より開催。デヴィッド・リンチ版『デューン/砂の惑星』4Kリマスター版が上映されます。本稿では、本作に関するトリビアを紹介します。
日本公開から40年。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督ティモシー・シャラメ主演による「リメイク 3 部作」が注目を浴びていますが、リンチ版もこだわりの作品となっています。
【トリビア1】
デヴィッド・リンチが監督を務める前には、リドリー・スコットが監督に内定していましたが、脚本をめぐる問題があり降板。その後『ブレードランナー』のオファーを受けたという話も。
【トリビア2】
本作の最終編集権が監督自身になかったことから、リンチにとっては不本意な出来になりました。後に未公開シーンを多数追加したテレビ放映用の再編集版が制作されましたが、サウンドデザインなど納得いかないことが多々あったためリンチは監督クレジットを拒否、匿名監督名のアラン・スミシー名義として発表されました。
【トリビア3】
デヴィッド・リンチが監督を打診された当初、原作のことを全く知らず、“デューン”を“ジューン(6月)”と聞き間違えて認識していたとか。
【トリビア4】
本作の格闘コーディネーターには、シュワルツェネッガーをはじめ多くのハリウッド俳優に空手を指導してきた日本人空手家山崎清司が起用されています。
【トリビア5】
壮大過ぎて理解しにくい話を始めるイントロダクションには「スター・ウォーズ」の様なテロップで説明する案も出ましたが、リンチは“原作どおり”にイルーラン姫が語ることにこだわったと言います。
【トリビア6】
不気味な造形が印象的なギルド・ナビゲーターは、実は原作では登場しておらず、続編「砂漠の救世主」の冒頭にのみ登場するキャラクター。しかし、スパイスの過剰摂取で奇形化したモンスターとしてあえて登場させたと言われています。
【トリビア7】
後半に登場する生まれながらにしてあらゆる記憶と知識を持つエイリア(アリシア・ウィット)は、リンチが後に手掛けたドラマ「ツイン・ピークス」のドナの妹役として登場しています。
貴重なスパイス、メランジを巡る覇権争い
時は10191年。宇宙は皇帝シャダム4世によって支配されていました。この時代に最も貴重な資源は、メランジと呼ばれるスパイス。体を動かさずして自由に旅ができることから、宇宙旅行には必須の物質でした。このスパイスを採取できるのは、砂に覆われ巨大な虫が支配する“デューン”と呼ばれる砂漠の惑星アラキス。この星を舞台に、覇権をめぐって繰り広げられる勢力争いを描きます。
銀河の大勢力のひとつに君臨する大王皇帝シャッダム4世は、自分の地位を脅かしそうな“救世主”の出現を恐れていました。やがて砂の惑星アラキスに住む皇帝のいとこアトレイデス公爵の息子ポールこそが救世主と判明、皇帝は公爵の敵であるハルコネン男爵と手を組んでアトレイデス侯爵の失脚を謀ります。
結果、腹心の部下に裏切られた公爵は自害、ポールと母親ジェシカは砂漠に逃れ、アラキスの原住民であるフレーメンの集団に合流し、一大軍団を組織します。巨大なサンドウォーム (砂虫)を操り、ポールはハルコネン男爵の軍を次々と壊滅。やがてフレーメンに伝わる“命の水"を飲んで超人化したポールは、皇帝に最後の闘いを挑みます。
「テアトル・クラシックス ACT.4『デューン/砂の惑星』4K リマスター版」は8月2日より公開。
[作品情報]
テアトル・クラシックス ACT.4 『デューン/砂の惑星』4K リマスター版
原題:Dune
監督・脚本:デヴィッド・リンチ
原作:フランク・ハーバート
製作:ラファエラ・デ・ラウレンティス
製作総指揮:ディノ・デ・ラウレンティス
撮影:フレディ・フランシス
編集:アントニー・ギブス
音楽:ブライアン・イーノ、TOTO
出演:カイル・マクラクラン、ユルゲン・プロホノフ、フランチェスカ・アニス、マックス・フォン・シドー、ショーン・ヤング、パトリック・スチュワート、スティング、ホセ・ファーラー
1984年製作|137分|アメリカ
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