塚本晋也監督「街の小さな映画館」第17回、究極の個人映画館『松山 シネマルナティック』

「街の小さな映画館」第17回『松山 シネマルナティック』

塚本晋也監督自らが撮影・編集・YouTubeアップロードまで行い、ミニシアターの魅力を伝える動画「街の小さな映画館」企画の第17回『松山 シネマルナティック』が公開されました。

シネマルナティックは愛媛県松山市の銀天街商店街に隣接する松山市唯一のアート系映画館。

 

「フォーラム松山」の支配人をつとめたのち、広島「サロンシネマ」で経験を積んだ橋本達也が、1992年に「シネ・リエンテ」でのレイトショー上映活動を経て、1994年10月に同市河原町の「フォーラム松山」跡地に1号館をオープン(2005年11月に閉館)。2005年7月に、同市湊町に2号館として現在の劇場を開館しました。同じビルには大衆演劇の劇場「松山劇場」も入っています。経営者の橋本自ら映写から受付までひとりで一手に担っている究極の個人映画館です。

 

公開された動画では、橋本支配人のオススメ作品を集めたチラシボード、すべてにクッションが置かれた座席、吹き抜けのある外通路、映写室などを辿ります。インタビューでは、代表で支配人の橋本が映画館の歩み、始めた理由、次世代への展望などを語っています。

 

塚本監督は次のようにコメントしています。

 

「自分の見たい映画を上映する。優しい相好でそう断言される橋本さん。橋本さんが映画館を運営される目的はそれに尽きるのだろう。映像、音響の品質、全てが自分合わせ。

ほとんど一人で駆け回ってらっしゃるが、大勢の応援団がいらっしゃり、昔から舞台挨拶で伺うと、たくさんの人が橋本さんを囲んだ。静かな佇まいでいながら、情熱が迸る映画館です」

「街の小さな映画館」とは?

「街の小さな映画館」は、塚本晋也監督が2015年『野火』初公開時に全国劇場行脚して個性あふれるミニシアターの魅力に触れたことでできあがった企画。コロナ禍をきっかけに「未曾有の事態の中格闘していらっしゃるミニシアターにエールを送らせていただきたい」との思いから始まりました。

 

お世話になっている映画館を1館ずつ訪れ、ミニシアターの魅力を伝えるために、劇場とのアポ取りから撮影・編集・YouTube へのアップまで塚本監督自身が単独で行い、ロゴとイラストも描きおろしています。

 

[シネマルナティック]

愛媛県松山市湊町 3-1-9 マツゲキビル2F

TEL:089-933-9240

http://cinemalunatic.sx3.jp/

座席数: 160 席

 

※今年も『野火』を8月13日上映(予定)