『チネチッタで会いましょう』11月22日公開
カンヌ・ヴェベチア・ベルリン3大映画祭を制し、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に8作品連続選出のナンニ・モレッティ監督最新作『Il sol dell’avvenire』が、邦題『チネチッタで会いましょう』として、11月22日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかで全国公開決定。予告映像とティザービジュアルが公開されました。
予告映像では、5年振りの映画撮影を順調にスタートしたかに思われた映画監督のジャンニが、長年連れ添ったプロデューサーの妻に突然別れを告げられたり、撮影資金を調達していたフランスのプロデューサーが警察に捕まってしまうといった不幸に襲われるシーンが切り取られています。
トラブル続出のなか、痛い目にあって初めて大切なことに気づいたジャンニ。映画を完成させて愛する者たちとの関係を修復できるのでしょうか?
また、公開されたティザービジュアルでは、ナンニ・モレッティ監督演じる主人公のジャンニが電動キックボードに乗ったイラストが描かれ、「すべてのおかしいは幸せに通ず」というコピーが添えられています。
映画には魔法の力がある
「映画には、私たちに明るさと幸せになりたいという気持ちを再発見させる魔法の力がある。どんなことがあっても」とメッセージを寄せるナンニ・モレッティ監督の最新作は、時代の変化についていけずに痛い目にあった映画監督が失意の後に大切なことに気づくヒューマンドラマ。
フェデリコ・フェリーニやクシシュトフ・キェシロフスキ、マーティン・スコセッシなど映画へのオマージュを交えながら、ところどころに自身の過去作品を引用して、変化の激しい世界に適応することの難しさをユーモラスに描きながらも、より良い未来を夢見ることを忘れないという温かなメッセージが込められています。
作家性と娯楽性とを見事に両立し、独特のユーモアとやさしい眼差しが相互に観客をつかむ、モレッティ作品の魅力が満喫できる作品に仕上がっています。先日発表されたダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では、作品賞、監督賞、脚本賞を含む主要7部門でノミネートされています。
本国イタリアで大ヒット
真ん中にいると思っていたらはみ出してしまっていた映画監督の、過去の人生と訣別するという物語の本作は、「ナンニ・モレッティの最高傑作のひとつ」(ル・フィガロ)、「楽しいナンニ・モレッティが帰ってきた」(イル・ジョルナーレ)など各紙に好意的に受け止められています。
終始笑えるコメディ作品でありながらも、人生を肯定し生きる元気を与えてくれるとイタリアで大ヒット。自身が、製作・脚本・出演も兼ね、共演にはモレッティ作品の常連マルゲリータ・ブイや、俳優であり監督のマチュー・アマルリックなどが脇を固めています。
順風満帆が一転!痛い目に遭って大切な人に気づく
イタリアの映画監督ジャンニは、チネチッタ撮影所での新作撮影を目前に控えています。プロデューサーの妻が40年いつも傍にいて映画を制作してきました。頭の中は新しい映画のアイディアでいっぱいと順調だと思っていたのはジャンニだけでした!
女優はカサヴェテスを持ち出し演出に口出し、あろうことか政治映画をラブストーリーだと言い出す始末。若い俳優のトンチンカンな発言にはあきれ言葉を失います。娘が紹介してくれたボーイフレンドは自分ほどの年齢の男性だとのこと。あらゆることに腹がたち戸惑うばかり。
誰にも理解されず一人帰宅し目覚めると、妻に別れを告げられてしまいます。さらに仏のプロデューサーは詐欺師とわかり、資金が枯渇し撮影はストップ。地位も築き尊敬されていたはずなのに・・・。妻も娘も愛しているのに・・・。
果たして映画は完成するのか?そして、愛するものたちとの関係を修復することはできるのか?
まさにナンニ・モレッティ集大成とも言える『チネチッタで会いましょう』は11月22日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開。
[作品情報]
『チネチッタで会いましょう』
原題:Il sol dell’avvenire
監督:ナンニ・モレッティ
脚本:フランチェスカ・マルチャーノ、ナンニ・モレッティ、フェデリカ・ポントレモーリ、ヴァリア・サンテッラ
音楽:フランコ・ピエルサンティ
撮影:ミケーレ・ダッタナージオ
出演:ナンニ・モレッティ、マルゲリータ・ブイ、シルヴィオ・オルランド、バルボラ・ボブローヴァ、マチュー・アマルリック
2023 年/イタリア・フランス/96 分/ヴィスタサイズ
日本語字幕:関口英子
後援:イタリア大使館
特別協力:イタリア文化会館
配給:チャイルド・フィルム https://child-film.com/cinecitta
© 2023 Sacher Film–Fandango–Le Pacte–France 3Cinéma
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