『ボンゴマン ジミー・クリフ デジタル・リマスター』3月22日公開
「2010年ロックの殿堂入り」「1985年『Cliff Hanger』グラミー賞受賞」「2013年『Rebirth』グラミー賞受賞」のレゲエ界の生ける伝説ジミー・クリフの全盛期を収録したドキュメンタリー映画『ボンゴマン ジミー・クリフ デジタル・リマスター』が、3月22日(金)より新宿シネマカリテほかで全国ロードショー。このたび、「ベトナム」歌唱シーンの本編映像が公開されました。
このたび公開された本編映像では、ジミー・クリフが1969年に発表した反戦歌「ベトナム」を、1980年に行われたドイツでのコンサートで歌唱するシーンが切り取られています。
ベトナム戦争の悲劇を歌ったこの曲は、ボブ・ディランが「今までに聴いたいたことのない、最高の反戦歌」と絶賛したと言われる名曲。2012年にはポール・サイモンのライブにジミー・クリフがゲスト出演し、二人で「ベトナム」を歌っています。
ベトナム戦争に行っている友人から「任務が終わり、もうすぐ帰るからみんなに知らせてくれ」という手紙がベトナムから届くも、翌日、彼の母親のところに電報で「あなたの息子は亡くなりました」という知らせがベトナムから届くという歌詞。
映像では、ジミー・クリフがベトナム以外の国も挙げて「誰か戦争を止めてくれ!アフガニスタンで、イランで、南アフリカで!」と歌いあげます。
陽気なメロディーとは裏腹に、世界中で続く戦争に対しての強い怒りと痛烈な批判が込められており、ウクライナやパレスチナのガザで紛争が起こっているいまもそのメッセージは重く響きます。
き踊る情熱のリズム、永遠なる魂の歌声
キース・リチャーズ、ジョー・ストラマー、マッドネス、ランシド・・・ロックレジェンド・パンクスからも愛される不滅のレゲエヒーロー、ジミー・クリフ。パトカーのサイレンが鳴り響き、燃えさかる街並みを前に「欲をかくものは、全てを失う」と高らかとアジテートする映画は、二大政党JLPとPNPによる激しい抗争の最中、混沌とした熱気に包まれるジャマイカの風景ではじまります。
1980年、故郷サマートンでのフリーライブは、丘を重機でならしステージを一から作るボランティアによる手作りのステージで行われた、地元愛に溢れた素晴らしい演奏。そして南アフリカのソウェト、ドイツのハンブルグと続くツアーに、クルーが密着し、16ミリフィルムにその熱狂を収めていきます。
カルト的人気を得たジミー主演同名映画の楽曲『ハーダー・ゼイ・カム』のほか、日本では車のCM曲で馴染み深い名曲中の名曲『遥かなる河』、ボブ・マーリーへの敬愛を込めて歌う『ノー・ウーマン・ノー・クライ』とセットリストも強力。ヒット曲も多く、ポップな魅力と、キース・リチャーズ、ジョー・ストラマー等々ロック界からも溺愛される反骨精神に溢れた絶頂期のジミー・クリフを堪能できます。
カリブ海の小さな島ジャマイカで生まれたレゲエ・ミュージック。70 年代その“ヤバいリズム”はロック界に大きな衝撃を与え、クラプトンやストーンズ等様々なミュージシャンに多大な影響を及ぼしました。そして英国のパンク・ムーブメントともrebel music(反逆の音楽)レゲエは激しく共鳴し合い、鬱屈した当時の若者達をたちまち虜にしました。
戦争、自然災害、貧困、孤独、未曽有の危機が日常になった現代社会でこそ、“ヤバいリズム”と“刺さるメッセージ”が私たちの心にも刺さります。
『ボンゴマン ジミー・クリフ デジタル・リマスター』は、3月22日(金)より新宿シネマカリテほかで全国ロードショー。
[作品情報]
『ボンゴマン ジミー・クリフ デジタル・リマスター』
原題:Bongo Man
出演:ジミー・クリフ、ナディーン・サザーランド、ムタバルーカ、バーバラ・ジョーンズ、ミリアム・マケバ、ボブ・マーリー
監督:ステファン・ポール
編集:ヒルデガルト・シュレーダー
撮影監督 マイク・コンデ、ウド・ヒッツラー、ハインツ・レクサー、ヘリベルト・シュースター
1981 年/ジャマイカ・ドイツ合作/英語/93 分
提供:ニューセレクト/配給:アルバトロス・フィルム
公式サイト:https://jimmy-cliff-movie.com/
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