テアトル・クラシックス ACT.4 『デューン/砂の惑星』4K リマスター版8月2日上映
隠れた傑作を東京テアトルのセレクションで贈るスペシャル・プログラム「テアトル・クラシックス ACT.4」が8月2日(金)より開催決定。デヴィッド・リンチ版『デューン/砂の惑星』4Kリマスター版が上映されます。
本作品は、アメリカのSF作家フランク・ハーバートの大河SF『デューン/砂の惑星』を、『キングコング』(76)のプロデューサー、ディノ・デ・ラウレンティスが、『イレイザー・ヘッド』(76)、『エレファントマン』(80)のデヴィッド・リンチ監督を招聘し映画化したもの。
もっとも、最初この小説は1971年に『猿の惑星』(68)の映画プロデューサー、アーサー・P・ジェイコブスが原作小説の映像化権を獲得し、企画を進めようとしたものの、73年に急死、プロジェクトは日の目を見ませんでした。
その後、『エル・トポ』(70)の巨匠アレハンドロ・ホドロフスキーが映画化を進めるも、原作小説の濃密さを徹底して反映させようとしたため上映時間が12時間を超え、資金面から撮影開始に至ることなく挫折。
そして近年、ティモシー・シャラメを主演に迎え、『メッセージ』(17)や『ブレードランナー 2049』(17)のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によってリメイクされた『デューン 砂の惑星 PART2』が3月15日(金)より全国公開されたところです。
デヴィッド・リンチ版『デューン/砂の惑星』は巨額の製作費を回収できず赤字となったが、映画ファンのあいだではカルト作として崇拝されています。
砂虫(サンド・ウォーム)の恐ろしい造形、登場人物の醜悪な容姿、未知のクリーチャー的なキャラクターたち・・・まさに全盛期前夜のデヴィッド・リンチワールドが詰め込まれており、細部にまでこだわった独特のイメージは一度観たら忘れられない作品です。もっとも、最終的な編集権がスタジオ側にあったことから勝手な編集が施され、出来上がった映画はリンチにとっては不本意だったという逸話もあります。
SFX担当には『レイダース 失われたアーク』のキット・ウェストと『遊星からの物体 X』のアルバート・ホィットロック、そして生き物のモデル・メーカーには『E.T.』のカーロ・ランバルディーを充てています。
貴重なスパイス、メランジを巡る覇権争い
時は10191年。宇宙は皇帝シャダム4世によって支配されていました。この時代に最も貴重な資源は、メランジと呼ばれるスパイス。体を動かさずして自由に旅ができることから、宇宙旅行には必須の物質でした。このスパイスを採取できるのは、砂に覆われ巨大な虫が支配する“デューン”と呼ばれる砂漠の惑星アラキス。この星を舞台に、覇権をめぐって繰り広げられる勢力争いを描きます。
銀河の大勢力のひとつに君臨する大王皇帝シャッダム4世は、自分の地位を脅かしそうな“救世主”の出現を恐れていました。やがて砂の惑星アラキスに住む皇帝のいとこアトレイデス公爵の息子ポールこそが救世主と判明、皇帝は公爵の敵であるハルコネン男爵と手を組んでアトレイデス侯爵の失脚を謀ります。
結果、腹心の部下に裏切られた公爵は自害、ポールと母親ジェシカは砂漠に逃れ、アラキスの原住民であるフレーメンの集団に合流し、一大軍団を組織します。巨大なサンドウォーム (砂虫)を操り、ポールはハルコネン男爵の軍を次々と壊滅。やがてフレーメンに伝わる“命の水"を飲んで超人化したポールは、皇帝に最後の闘いを挑みます。
「テアトル・クラシックス ACT.4『デューン/砂の惑星』4K リマスター版」は8月2日より公開。
[作品情報]
テアトル・クラシックス ACT.4 『デューン/砂の惑星』4K リマスター版
原題:Dune
監督・脚本:デヴィッド・リンチ
原作:フランク・ハーバート
製作:ラファエラ・デ・ラウレンティス
製作総指揮:ディノ・デ・ラウレンティス
撮影:フレディ・フランシス
編集:アントニー・ギブス
音楽:ブライアン・イーノ、TOTO
出演:カイル・マクラクラン、ユルゲン・プロホノフ、フランチェスカ・アニス、マックス・フォン・シドー、ショーン・ヤング、パトリック・スチュワート、スティング、ホセ・ファーラー
1984年製作|137分|アメリカ
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