『FEAST -狂宴-』3月1日公開
フィリピンの鬼才、ブリランテ・メンドーサ監督最新作『FEAST -狂宴-』が、2024年3月1日、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国公開。このたび、新ビジュアルが公開され、一足早く本作を見た著名人が戸惑いのコメントを寄せました。
公開された新ビジュアルでは、豪華な料理が並ぶ食卓の様子が切り取られています。
一見すると家族で料理を囲む和やかな場面のようですが、よく見ると食卓に座っているのは加害者家族のみで、被害者遺族たちは給仕係となり食事をサーブし、被害者の妻は真犯人の息子を見つめています...。
さらに、一席多く用意されて空席となったイスが誰かの不在を強く感じさせ、「宴が、はじまる――」というコピーと共に不穏さを醸し出しています。
「まさか、こんな着地が待ち受けているとは」
映画評論家の小野寺系は次のようにコメントしました。
「映画の既成概念と、弱者の味方を騙る偽善が、根底からひっくり返される作品だ。「泣ける映画」に観客が詰めかけるいまだからこそ、 “美しい感動”が狂気とも凶器ともなる瞬間を味わうことに、価値がある」
作家・ジャーナリストの佐々木俊尚は次のように指摘します。
「富裕と貧困、加害者と被害者。素晴らしい料理の数々が優しげに描かれる中で、本作は最後の最後に「断罪か、それとも癒やしか?」を強烈に突きつけてくる。それを決めるのは、観客であるあなた自身だーーと」
映画ライターのCDBは次のようにコメントします。
「神を信じ、人を愛する男がもし罪を犯してしまったら。日本と違う司法制度や習慣の中、被害者の遺族と加害者の家族がそれぞれ背負う十字架の狭間で「世界一神様を信じる国」フィリピンの奥深さと奇蹟に打たれる映画」
お笑いコンビのジャガモンド斉藤は次のように感想を語ります。
「予想していたより平穏な空気が漂う不思議な映画。もっと劇的で混沌としたドラマを期待してしまうものだけれど、変わることのない世の中を淡々と描くことがむしろ胸糞悪さを強調している気がする。あの食事 シーン、嫌だったなぁ...」
物書きのSYOは次のようにコメントしています。
「被害者と加害者が支え合う美しい物語...なのか?貧者には選択肢がない。施しを受けるしかない。憎むことすらしないのは博愛精神か、それとも...汝の敵を愛せよ――その後味の悪さが消えない」
ツイッタラーの人間食べ食べカエルは次のようにコメントしています。
「轢き逃げ事件の被害者家族と加害者家族が共に生活。加害者側の無意識に傲慢な態度によって、高まる不穏とフラストレーション。これも償 いの形? 遺族の腹のうちは? まさか、こんな着地が待ち受けているとは思 いもしなかった」
映画宣伝ウォッチャーのビニールタッキーは次のように感想を述べます。
「加害者家族と被害者遺族の緊迫した共同生活は何度も予想外の方向へと進む。彼らの奇妙な行動は極めて人間的であり宗教的であると理解できる。しかしどうしても考えてしまう。「これが贖罪であり、赦しなのだろうか」と」
フィリピンタレントのFumiyaは次のように述べています。
「ココ・マーティンの引き込まれる演技に魅了されました。悲しい物語からも温かいフィリピンの家族愛が伝わってきます。2つの家族の愛と苦悩が描かれており、心に深く響く作品です」
「失った者」は「失わせた者」をほんとうに赦せるか?
息子が起こした交通事故の罪を被り、刑務所に収監されていた家族の長の 帰還を祝う宴の準備が進められています。収監されている間、妻と息子は協力しあって家族と家計を守り、亡くなってしまった男の妻と子供たちを引き取り使用人として面倒を見ていました。
しかし宴の日が近づくにつれて後ろめたさと悲しみが再びあらわれ、「失った者」と「失わせた者」との間の平穏はかき乱されていきます...。
『FEAST -狂宴-』は2024年春、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国公開。
[作品情報]
『FEAST -狂宴-』
原題:Apag(英題:FEAST)
監督:ブリランテ・メンドーサ
脚本:アリアナ・マルティネス
撮影:ラップ・ラミレス
美術:ダンテ・メンドーサ
編集:イサベル・デノガ
音楽:ジェイク・アベラ
出演:ココ・マーティン、ジャクリン・ホセ、グラディス・レイエス、リト・ラピッド
2022年/香港/タガログ語、パンパンガ語/104分/シネスコ
後援:フィリピン政府観光省
配給・宣伝:百道浜ピクチャーズ
www.m-pictures.net/feast
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