セイコー、機械式腕時計の“生命力”を感じる展示会「からくりの森2023」12月24日まで

「からくりの森2023」東京・原宿の「Seiko Seed(セイコー シード)」で12月24日まで

セイコー機械式腕時計の特性とその魅力を伝える展覧会「からくりの森」が、12月24日まで、東京・原宿の「Seiko Seed(セイコー シード)」で開催中です。

昨年に引き続き2回目の本展では、「機械式腕時計とAnimacy(生命感)の正体」と題し、展覧会ディレクターに平瀬謙太朗を迎え、nomena(ノメナ)、siro(シロ)、TANGENT(タンジェント) の3組のクリエイターと、セイコーウオッチデザイン部による作品が展示されています。

連鎖するリズムのコラージュ:nomena

セイコーの機械式時計の仕組みを実際に学んで感銘を受けたクリエイターが、歴代の時計機構を実際に再現して、かつそれが時系列に沿って連動する装置を創り上げました。7個の機構が、まるで「ピタゴラスイッチ」のようにバトン渡しで次世代の機構に動きを与える様が、過去から現代にいたる機械式時計の歴史を表現しています。

 

Nomenaは、JAXAと組んだり、東京オリンピックでは聖火台の機構を設計するなど、普段から機械を扱う仕事が多い。そんな彼らをもってしても、「こんな生きもののようなメカは見たことがない。ぜひとも表現したいと思った」と語らしめました。

時のしずく:siri

この作品は、水を使って時を表現することができないかという着想から、実際に「水滴の時間表現装置」を形にしました。

 

実際に機械式腕時計が刻む「チッチッチッ」という音を拾い、それに連動して1秒に1つの水滴が生まれます。そしてあるとき何かをきっかけにまるで感情が溢れるように、表面張力で耐えていた水滴が、水の流れとなって溢れ出します。

時の鼓動:TANGENT

機械式腕時計の心臓すなわち生命力の源を感じ、可視化を試みた作品。酸化すると金色に、磨けば黒く輝く、石の心臓にあたる部分に、人間が造った機械式腕時計を埋め込んでいます。

 

眺めていると、46億年の時を経た石にとっての1日も、人間にとっての1日も同じなのだという「時の普遍性」に思いを馳せることができます。

時のかけら:セイコーウオッチ株式会社

ふだんどうやったら「使いやすいか」「見やすいか」を考えている彼らならでの「時」を再現した作品。

 

身の回りにある見過ごしがちな自然のものを、0.01gの時計の針に替え、機械式時計の本来持つ力強さを見せつける展示となっています。背景の白壁に映る影の動きはまさに生命感を醸しだしています。

からくりの森 2023「機械式腕時計とAnimacy(生命感)の正体」 は12月24日まで。会場である「Seiko Seed」は、原宿駅すぐ。忙しない師走、クリスマスのショッピング帰りにちょっと立ち寄って、時の流れを体感していただければ。

 

[展示概要]

からくりの森 2023「機械式腕時計とAnimacy(生命感)の正体」 

会期:2023年10月13日(金)~12月24日(日)11:00-20:00(入場は19:45 まで) 会期中無休

会場:Seiko Seed

東京都渋谷区神宮前 1-14-30 WITH HARAJUKU 1F    tel.03-6271-5061

入場:無料

特設サイト:https://www.seiko-seed.com/

主催:セイコーウオッチ株式会社 

参加クリエイター:nomena、siro、TANGENT、セイコーウオッチ株式会社 デザイン部 技術監修:セイコーウォッチ株式会社 時計設計部 

展覧会ディレクター:平瀬謙太朗(CANOPUS)

プロデューサー:桐山登士樹(TRUNK)