アルフレックスジャパンは、「Molteni&C（モルテー二）」2023年4月ミラノサローネ新作コレクションのうち、深澤直人がデザインした2製品を先行展示・販売。プレス向けに発表しました。（取材・写真：遠藤）

アルフレックスジャパン代表取締役社長・保科卓は冒頭挨拶に立ち、現ディレクターであるヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンのおかげでモルテーニの家具とDADA（ダーダ）のキッチンの世界が融合したと評価。そのために奔走したのが今回来日したニコラ・ガリッツィアだと、その労をねぎらいました。

また深澤は、モルテーニのデザイナーに日本人として初めて選ばれて光栄だと語りつつ、特に「タスカニー」では伝統を守ることに意を払ったと、責任を痛感している様子でした。

今回発表されたのは、アームチェア「CINNAMON（シナモン）」とシェーズロング「TUSCANY（タスカニー）」の2製品。他の製品については2024年春に発表を予定しています。

モルテーニが日本人との初コラボのパートナーに選んだ深澤は、「シナモン」のインスピレーションについて「柔らかい抱擁に包まれる感覚」と説明。身を委ねると、U字型のベースに両腕を載せるのではなく、肩まですっぽり包まれる構造をしています。

座面は取り外し可能なクッションになっていて、ステッチは巧みに隠されています。

「タスカニー」は、1920〜30年代に遡るシェーズロングの原型を解釈したもの。

深澤は、「トスカーナの起伏に富んだ丘のような波打つ形状で、それに寝そべって遠くの断崖を眺めながらうたた寝できるようにデザイン」したと説明。体の輪郭にやさしくフィットするよう部位毎に硬さを変えているクッションは、慎重に隠されたファスナーで互いに接続しています。

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