トラフ建築設計事務所がデザインした“空間木質化”の新商品「KIGOCOCHI」が三菱地所ホームのリフォーム事業ブランド「三菱地所のリフォーム」の第1弾として発売。モデルショールームを横浜みなとみらい「リフォームショールーム」に開設しました。
“ホンモノの木を使うことにより得られる居心地”をKIGOCOCHIと表現。都市部のマンションにあっても、リノベーションによって木造住宅さながらの豊かな暮らしが得られるようにすることをコンセプトとしています。設計には1年半ほどを費やしており、2箇所ある手洗い場などコロナ禍で得た問題意識もふんだんに盛り込まれています。
間取りの作り方も独特。家の中に「水回り」「キッチン・家具・スタディスペース」「玄関・寝室」という「コア」と呼ばれる3つの木の塊を配置することで、空間を仕切るという発想に囚われることなくコアの周りに空間が自然に発生し、全体として柔軟かつ回遊性の高い居住空間を形作っていきます。
この横浜ショールーム自体、もともと2LDK70㎡のショールームだった場所をリノベーションしてつくられています。
木陰のような庇、木の根っこのような腰掛け、洞窟にこもるような窪みなど、各所に“居所”が生まれていて通路も広い。にもかかわらず、空調用スペースやパントリーなど必要な機能もきちんと収まっています。
照明やグリーン、家具も、木の“塊”というテイストに合ったものが選ばれています。キッチンも、石油由来のプラスチック類は使わずステンレスを採用することで、コントラスト感も生まれています。
キーアイテムとして、有孔パネルを使った「カスタマイズウォール」と、コンパクトながら抜群にリラックスできる「サウナ」があります。とくにサウナはコンパクトな機材と足触りのいい「なぐり仕上げ」の合板など既製品をうまく活用することでコストを抑えています。
使用する木材も、国産ヒノキ合板。経年変化を楽しめる無塗装のほか、着色することで空間の表情も変わります。リアルウッドを使いながらもコストを抑えることに成功しているといいます。
三菱地所というと高級かつ重厚なイメージがありますが、オプションを吟味選定すればかなり現実的な価格も可能とのこと。若者にもアピールしそうなテイストとコストパフォーマンスが人気を呼びそうです。
[ショールーム概要]
「三菱地所のリフォーム」リフォームショールーム
場所:神奈川県横浜市西区みなとみらい2−2−1
※横浜ランドマークプラザ・タワー側からは入場不可。屋外けやき通り側より入場
営業時間:10~18時、水曜・日曜定休(祝日除く)
(取材・写真・文:遠藤)