デノン、伝統に新技術を盛り込んだ匠仕様のダイレクトドライブ・レコードプレーヤーDP-3000NE発売

デンオン時代からの伝統と新技術の融合

デノンは、ダイレクトドライブ方式のレコードプレーヤーDP-3000NEを10月上旬に発売します。価格は385,000円(税込)。

一番の特徴は、なんといっても回転機構に「デンオン」放送局用レコードプレーヤーから受け継いだダイレクトドライブ・サーボモーター方式のターンテーブル採用でしょう。

 

放送局で求められる高度な正確性、安定性、信頼性を満たしなつつ、確実な操作が可能で、メンテナンスが容易なものとして「DP-5000」(1971年)、「DP-3000」(1972年)が一世を風靡。

 

DP-3000NEはその設計思想を受け継ぎつつ現代のモーター制御技術を盛り込んでおり、3相16極のDCブラシレスモーターで起動時1秒以内に既定の回転速度に達するとのこと(33回転時)。回転制御方式にはSV-PWM方式を採用。

 

非接触の光学式センサーによりプラッターの回転速度を常時検出してマイコンにフィードバックすることで安定した回転速度を保ちます。

 

さらに、回転数は33-1/3回転、45回転のほか、78回転にも対応。稀少なSP盤も再生できます。

S字型トーンアームも新開発

トーンアームも新開発スタティックバランスS字型トーンアームを採用。

 

デノンがこれまで開発してきた膨大な数のトーンアームの設計図を基に、機械的精度の高さ、操作が容易な調整機構、シンプルかつ美しい造形にこだわって作られました。

OBの技術者らのアドバイスも受けながら、有効長、オーバーハング、オフセット角などの要素を煮詰め、物理的な正確性を徹底的に追求したアルミニウム製のアームパイプは、デノン伝統のS字型。カウンターウェイトは16gまでのカートリッジに対応、付属のサブウェイトを追加すれば、最大26gまでのカートリッジを使用できます。

 

また、最小限の部品点数で高精度な調整を実現する新開発のアーム高さ調整機構を搭載。アンチスケーティング機能にはトーンアームの軸に機械的に接触しないマグネット式を採用し、アームの感度に影響を与えないよう配慮されています。

 

ヘッドシェルのコネクターがユニバーサルタイプなのも魅力。DL-103から最新のモデルまで音色の違いを楽しめます。アルミ製オリジナルヘッドシェルも付属します。

細部までこだわりの仕様

モーターを駆動するための電力を供給する電源回路には、スイッチモード電源SMPSを採用。 トランスを用いたリニア電源回路で問題となる振動の発生を回避します。

 

また、電源スイッチのないオートスタンバイ機能もユニーク。「START/STOPボタン」を押してプラッターを停止させた後約20秒操作を行わないと自動的にスタンバイモードに。 「START/STOPボタン」を押すとスタンバイモードが解除されターンテーブルが回転します。

 

ここまで吟味された仕様で、この価格は立派。レコードブーム再燃のいま、テクニクスと並ぶダイレクトドライブ方式の雄として発売が待ち遠しいですね!

 

DP-3000NEは10月上旬発売。