『青いカフタンの仕立て屋』6月16日公開
2022年カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞を受賞した『青いカフタンの仕立て屋』が6月16日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて公開中。このたび、作中に登場するモロッコ料理のレシピ解説が届きました。
「タジン」とは、モロッコ人が毎日食べている煮込み料理で、それを作るために使う土鍋も「タジン」と呼ばれているそう。夫ユーセフが作ったタジンは、玉ねぎとトマトをベースに小さく丸めたミートボールを加えて最後に卵でとじるもので、簡単で手早く出来るため誰でもよく作られるもの。
レシピを公開してくれたのは、東京・東北沢の人気モロッコ料理店「エンリケマル エコス」オーナーシェフ小川歩美。コツに気をつけたら意外に作り方はシンプル。詳しい解説等は劇場で販売されるパンフレットに記載されることになっています。
【ユーセフが作るミートボール入り卵のタジン】
材料(3〜4 人分)
・牛ひき肉(一度挽き)・・・300g
・トマト缶(ホール状)・・・1 缶(正味 250g)
A
・タマネギ(みじん切り)・・・・・1/2 個(100g)
・ニンニク(みじん切り)・・小さじ 1
・オリーブオイル・・・・・・・大さじ 2
・香菜、イタリアンバセリ(各みじん切り)・・・各大さじ 1
・クミンパウダー、パプリカバウダー・・・・各小さじ 1/2
・塩・・・・小さじ 1/2
B
・ニンニク(みじん切り)・・・小さじ 1/2
・香菜、イタリアンパセリ(各みじん切り)・各大さじ 1
・クミンパウダー、パプリカパウダー・・・・・・各小さじ 1
・塩・・・・約小さじ 1/2(2.4g)
・コショウ(黒)・・ ひとつまみ
・卵・・・2 個 つくり方
作り方
1.フライパン(厚手フタ付き)にAをすべて入れ、トマト缶のトマトのみを(汁は使わない)スプーンですくって入れる。トマトをつぶすように混ぜ、フタをして弱火にかける。ときどきかき混ぜながら15分ほど蒸し煮にする。
2.ポウルにひき肉を入れ、Bを加えて混ぜる。全体がまとまったら、約1.5cmのボール状に丸める。
3.1を塩適量(分量外)でととえ、2を並べ入れて再びフタをし、弱火で3分ほど肉に火がとおるまで煮る。フタを外して汁気が多ければ強火で少し煮つめる。
4.卵を落とし入れ、黄身を軽くつぶし、フタをして好みの加減まで卵に火をとおし、フライパンのまま食卓へ。
最期が迫る妻と夫が下した決断、その深い愛に涙
2021年モロッコの劇映画として初めて日本公開され大ヒットを記録した『モロッコ、彼女たちの朝』で、異国情緒あふれるパン屋を舞台に、心に孤独を抱えた2人の女性の連帯と希望を描いたマリヤム・トゥザニ監督が、最新作で描いたのは、カフタンドレスの仕立て屋を営む夫婦の物語。
カフタンドレスとは、結婚式や宗教行事などフォーマルな席に欠かせないモロッコの伝統衣装で、母から娘へと世代を超えて受け継がれる着物のようなもの。伝統を守る仕事を愛しながら自分自身は伝統からはじかれた存在と苦悩し真の自分を隠して生きるハリムとその妻のミナが本作の主人公です。
職人気質の夫を誰よりも理解し支えてきたミナは、病に侵され余命わずか。そこに若い職人のユーセフが現れ、3人は青いカフタン作りを通じて絆を深めていきます。
刻一刻とミナの最期の時が迫るなか、夫婦は“ある決断”をします。彼らが導き出した答えとは。その深い愛と選択に、思わず涙があふれ出すこと請け合いです。
モロッコの日常をスケッチしたコーランが響く旧市街、新鮮なタンジェリンが並ぶ市場や大衆浴場(ハマム)、男たちがミントティーを楽しむカフェといった“素顔のモロッコ”も見逃せない本作。伝統を守る仕立て職人の指先にレンズを向け、色とりどりの滑らかなシルク地に刺繍する繊細な手仕事をクローズアップし、一針、一針、想いを込めながらドレスを紡いでいくモロッコの伝統工芸のかけがえのない美しさも伝えてくれます。
『青いカフタンの仕立て屋』は、6月16日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて全国公開。
[作品情報]
『青いカフタンの仕立て屋』
英題:THE BLUE CAFTAN
監督・脚本:マリヤム・トゥザニ
出演:ルブナ・アザバル サーレフ・バクリ アイユーブ・ミシウィ
2022年/フランス、モロッコ、ベルギー、デンマーク/アラビア語/122分/ビスタ/カラー/5.1ch
字幕翻訳:原田りえ
提供:WOWOW、ロングライド
配給:ロングライド
公式サイト:https://longride.jp/bluecaftan/
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