「にんげんこわい2」8月11日放送
笑いの宝庫のようで実はコワい話の宝庫、落語。そんな落語の演目を原案とし、人間のさまざまな欲望が引き起こす物語を圧倒的映像美とともにオムニバス形式で描く新感覚落語ドラマのシーズン2「にんげんこわい2」が、8月11日より放送・配信されます。このたび、5演目の主演キャスト6名、吉田羊、吉岡里帆、岡田将生、安田顕、重松豊、伊東四朗をあしらったメインビジュアルとあわせて公開されました。
ビジュアルは、人間のどろりとした黒いものが象徴的にデザインされ、シーズン1のロゴでもあしらわれた赤い“目くじら”が映えます。
落語界をけん引、今最もチケットが取れない落語家の一人である柳家喬太郎がシーズン1に引き続き語りを務めることも決定。今回ドラマとして描く落語は「紙入れ」「品川心中(上・下)」「鰍沢(かじかざわ)」「権助提灯」「笠碁」(放送順)の5つ。
第1話「紙入れ」で主演を務めるのは昨年俳優デビュー25周年を迎え、現在「ラストマン」 (TBS)に出演し、来年の大河ドラマ「光る君へ」への出演も決まっている吉田羊。吉田羊は次のようにコメントしています。
「落語にハマった20代、噺家の解釈や脚色の違いを楽しめる古典が好きでした。本来、顔を上下に切り独りで人物を演じ分ける話芸を実写化した今作は、自ずと人の数だけ解釈が生まれ、必ずしもそれらが同じでないのが、とても興味深くリアルにも感じました。現場では、旦那の得体の知れなさと、新吉の素直な、それでいて時に見通しているようなお芝居が非常にスリリングで...。本当の間男はどちらで、知らぬふりをしているのは誰なのか、見るほどに"にんげん"が怖くなる新鮮な『紙入れ』を どうぞお楽しみください」
第2話「品川心中(上) 」と第3話「品川心中 (下) 」で落ちぶれた看板花魁(おいらん)・お染を演じるのは、先日「連続ドラマW 落日」の出演も発表 され、映画・ドラマ・CMと多岐にわたり活躍する吉岡里帆。「品川心中(上・下)」は全6話で唯一、前後編に分かれた構成で、品川の遊郭を舞台に男女の騙しあいを描きます。吉岡は次のようにコメントしています。
「前回の『にんげんこわい』の作品を見させて頂き、大変面白くぜひ挑戦してみたいなと思いました。人間の怖さとは色々ありますが、このドラマ版"品川心中"で描かれるのは恋と欲望です。落語品川心中に登場するお染はプライドが高くずる賢い女性ですが、今作ではそこに少しだけ恋のエッセンスが入り、人間味のあるどこか憎めないキャラクターになっています。惚れたが負けの恋心をユーモアと情熱を持って挑みました。ぜひ新解釈の品川心中をお楽しみ頂けたら幸いです!」
第4話「鰍沢」で主演を務めるのは「昭和元禄落 語心中」(NHK)にて柳家喬太郎の指導のもと人気落語家役を演じ、「第14回コンフィデンスアワード・ドラマ賞」主演男優賞を獲得した岡田将生。今度は「鰍沢」で、妖しい山に迷い込む好奇心旺盛な主人公の旅人を演じます。岡田は次のようにコメントしています。
「今回、にんげんこわい2の『鰍沢』に参加させていだたきました。以前ドラマで落語をやらせていただいた事、そしてその時に鰍沢も教えていただいた事もあって、すぐ手を上げさせていただきました。そしてそして、語り部が喬太郎師匠と言われたら、、もうそれはやる以外ないのです。この話こそ今回のにんげんこわいの象徴となるお話なのではと思います。2日間の撮影でしたが鰍沢の話の中に入ること、触れられた事、とても嬉しく思います。是非放送を楽しみに待っていてください」
第5話「権助提灯」で主演を演じるのは「ラーゲリより愛を込めて」等数々の話題作で硬派な役から 個性的な役を演じている安田顕。本作では主人に夜通し振り回されてしまう権助をユーモラスかつシリアスに演じます。安田は次のようにコメントしています。
「興味深く、面白いことに挑戦されている企画に呼んでいただき、嬉しく、光栄です。若旦那とその使用人、飯炊きの権助の、夜中から夜明けまでのお話です。権助は、只々寝たいだけの人。そこに羨望や劣等感などはなく、ただ『そういうもの』として毎日を全うする人。そういう時代に生きた人。そう解釈して取り組みました」
「笠碁」では主演の松重豊と、伊東四朗が演技合戦を繰り広げます。2018年の「孤独のグルメ」 大みそかSPでも共演を果たした2人が演じるのは、憎み合いながら求め合う近江屋と相模屋のご隠居。迫力ある囲碁シーンは必見。
松重は次のようにコメントしています。
「お客さんを笑わせるのも恐がらせるのも、テンポと間が全てだとも言えます。笑いの古典芸能である落語をホラー仕立てで作り上げていく本作。しかも伊東四朗さんとの共演ということで、身の縮む思いで臨みました。そして大事なのはリアルに演じること。伊東さんからいろいろ教わった2日間でした」
伊東は次のようにコメントしています。
「『碁敵は憎さも憎し懐かしし』だったかな、囲碁をやる人なら、いや将棋、チェス等やる人も一寸照れ臭く気になる言葉ではないだろうか、そこの心理を突いた落語の『笠碁』を元にしたドラマの出演依頼に一もニもなくとびついた、だって私にもこんな心理状態若い頃あったんだもん。しかも相手役が大好きな松重さんと来ちゃなぁ、、、皆さん2人の丁々発止、どうぞお楽しみに」
各話あらすじ
【第1話】「紙入れ」
得意先のおかみさん(吉田)のもとへ約束の品を届けに来た小間物屋の新吉は、偶然おかみさんと旦那の営みをのぞいてしまいます。あくる日、再び商品を持ってきた新吉の懐に、手紙をそっと滑り込ませるおかみさん。そこには「明日の夜は旦那の帰りがないから、顔を見せにいらして」とある。翌晩、新吉は、旦那がくれた財布にその手紙を入れておかみさんを訪ねてしまうのですが…。
【第2話】 「品川心中(上)」
品川遊廓の看板花魁(おいらん)・お染(吉岡)は、一番の売れっ子だったが、次第に客がつかなくなりました。遊廓の祝い日のために金が必要になるもそれすら用意できず、しかし恥をかきたくないお染は、店に出入りしている貸本屋の金蔵に心中を持ち掛かけます。独り者で貧乏な金蔵は心底お染に惚れていて、心中に誘うには好都合の相手。品川沖に身投げしようと桟橋までやってき来たものの、金蔵はやはりやめようとお染にすがり付きます…。
【第3話】 「品川心中(下)」
心中し損なった花魁(おいらん)・お染(吉岡)は、何事もなかったかのように遊郭で客をとっています。一方、金蔵の身に起こったことを知った親方と弟子の二郎は、冷酷なお染に仕返しして一泡吹かせてやろうと、品川遊廓へとの乗り込んでくるのですが…。
【第4話】 「鰍沢」
好奇心に任せて諸国を放浪している旅人(岡田)は、誘い込まれるように不思議な雰囲気の川を渡ってしまう。道に迷い、飲み水もなく旅人は力つき倒れ込み、やがて目が覚めるとそこは見知らぬ山小屋で、お熊と名乗る女性がひとり。妖しい空気をまとうお熊は、旅人が江戸で出会った月の兎花魁(つきのとおいらん)によく似ています。思わず問い詰めてしまった旅人に、お熊は温めた卵酒を勧めるのでした…。
【第5話】 「権助提灯」
月明かりのない不気味な夜、商家に仕える飯炊きの権助(安田)は、提灯を持って若旦那のお供をするように命じられます。妻・そよが心配して、若旦那にめかけ・りんの家へ行ってあげてと頼んだのでした。しかし正妻の情けは受けたくないとりんは家に入れてくれません。仕方なく自宅へ戻ると、今度はそよもうちに入れてくれず、眠気に襲われる権助と若旦那の長~い夜が幕を開けます…。
【第6話】「笠碁」
近江屋の隠居(松重)と、相模屋の隠居(伊東)は、碁を打っている間にいさかいになった様子。ほかに碁を打つ相手のいない近江屋の隠居はひとりで碁を打って時間をつぶします。一方、相模屋の隠居は碁会所に出かけてみたものの、周りから煙たがられてしまいます。外は雨、傘のない2人。ぬれそぼり、互いの家へ様子を見に行ってはすれ違います。いまいましい相手なのに碁を打ちたい気持ちばかりが募って......。
[番組概要]
連続ドラマW-30「にんげんこわい2」 (全6話)
■放送日時:8月11日(金・祝)午後11:00放送・配信スタート
【放送】毎週金曜 午後11:00[第一話無料放送]【WOWOWプライム】
【配信】各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信【WOWOWオンデマンド】
※「にんげんこわい」(シーズン1)はWOWOWオンデマンドにて全話配信中
[スタッフ・キャスト]
語り:柳家喬太郎
脚本:首藤凜 山田由梨 舘そらみ
監督:賀内健太郎 山田由梨 松岡芳佳
撮影:山崎裕、百々新 照明:高坂俊秀 美術:富田麻友美 録音:古谷正志、治田敏秀 衣装:宮本まさ江 美粧:楮山理恵、田中美帆
統括プロデューサー:射場好昭 プロデューサー:高田亜美 小室秀一
制作協力:博報堂プロダクツ
製作著作:WOWOW
番組特設サイト https://www.wowow.co.jp/drama/original/ningenkowai2/