『ジョンベネ殺害事件の謎』（17）で知られるドキュメンタリー映画作家のキティ・グリーンがハリウッドを発端に巻き起こった「#Me Too運動」を題材に制作した映画『アシスタント』が、6月16日(金)より新宿シネマカリテ、恵比寿ガーデンシネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開されます。このたび、新人アシスタントのリアルな1日を切り取った“あるある”なシーン写真9点が公開されました。

この度公開されたシーン写真は、映画プロデューサーになりたくて働き始めたのに任せられるのはオフィスの掃除や雑用ばかり、しかも過酷な長時間労働で新人アシスタントのジェーンは疲労のピーク。

打ち合わせのたびに部屋を汚されては片付け、見知らぬ来客からは当然のように荷物を押し付けられ、次々とかかってくる電話ではいわれのない罵倒を受けてうんざり。まともな食事をとる時間もなく来客の残したドーナツを思わずつまみ食い、大量のコピーをとりながら放心、一人だけ帰れずに深夜残業…。

オフィスで働いたことのある人なら誰でも覚えがある、リアルなシーンの数々を切り取っています。

本作は『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』(22)にも連なる、職場のパワハラや性的虐待を許容し蔓延させているシステムへの痛烈な告発とも言える作品。

名門大学を卒業したばかりのジェーン（ジュリア・ガーナー）は、映画プロデューサーという夢を抱いて激しい競争を勝ち抜き、有名エンターテインメント企業に就職。業界の大物である会長のもと、ジュニア・アシスタントとして働き始めます。

しかしそこは、華やかさとは無縁の殺風景なオフィス。早朝から深夜まで平凡な事務作業に追われる毎日。常態化しているハラスメントの積み重ね……しかし、彼女は自分が即座に交換可能な下働きでしかないということも、将来大きなチャンスを掴むためには、会社にしがみついてキャリアを積むしかないこともわかっています。

ある日、会長の許されない行為を知ったジェーンは、この問題に立ち上がることを決意するも――。

ニューヨーク・タイムズスクエアの裏手にある薄汚れたオフィスで、18日間という短期間で撮影された本作。映画プロデューサーを目指して大手エンターテイメント会社で働き始めた若く野心ある新人アシスタントの一日の物語を通して、映画業界を舞台にしながら、さまざまな職場が抱える問題とヒエラルキー最下層の人々に共通する経験を浮き彫りにし、サンダンス・ベルリンを始めとした世界中の映画祭や各メディアによって高く評価されました。

『アシスタント』は、6月16日(金)より新宿シネマカリテ、恵比寿ガーデンシネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開。

［作品情報］

『アシスタント』

原題:The Assistant

監督・脚本・製作・共同編集：キティ・グリーン

出演：ジュリア・ガーナー、マシュー・マクファデイン、マッケンジー・リー 

製作：スコット・マコーリー、ジェームズ・シェイマス、Ｐ・ジェニファー・デイナ、ロス・ジェイコブソン｜サウンドデザイン：レスリー・シャッツ　｜音楽：タマール＝カリ｜キャスティング：アヴィ・カウフマン｜2019年｜アメリカ｜英語｜87分｜2:1｜カラー｜　

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配給・宣伝：サンリスフィルム