『ホーリー・トイレット』3月3日公開
世界中のファンタスティック映画祭を席巻したスリラー映画『ホーリー・トイレット』が、3月3日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国公開。このたび、本編映像が公開されました。
公開された本編映像では、仮設トイレの中で右腕を鉄筋に貫かれた状態で目覚めたフランクが、便器に落ちたスマホに掛かってきた妻マリーからの着信に出ようと試みるシーンが切り取られています。
便器の汚水の中に手を突っ込みスマホをとろうとするも、腕の痛みと強烈な匂いに阻まれ、なかなか掴み取ることができません。
あまりの悪臭に石 鹸を鼻に塗り付けるフランク。
次は「電話にでろ」と音声操作を試みるも、「音楽をかけますか?」「“お気に入り”をかけます」といわれ電話に出られないまま留守電へ…。
スマホから流れる妻からの悲痛な訴えを聞きながらどうすることもできないフランク。果たしてこのあと無事に妻のもとへたどり着くことができたのでしょうか!?
© 2021 NEOPOL FILM, KELLNER & ZAPF GBR ©Daniel_Dornhoefer
バキューム・スリラーと呼ぶに相応しいカルトムービー
本作品は、ルーカス・リンカー監督による奇想天外なワンシチュエーション・サバイバル・スリラー。
頭部を負傷して意識を失った建築家フランクが目を醒ますと、そこはリゾートホテルの建設現場で横倒しになった仮設トイレの中。記憶の一部が吹っ飛び、この異常な状況がのみ込めないフランク。しかも、トイレの周りに大量の解体用ダイナマイトが仕掛けられ、34分後の午後2時ジャストに爆破されると知ります。
この非常事態を生き延びるには、誰かに助けを求めるか、自力で脱出するしかないが、右腕に鉄筋が突き刺さって動けないうえ、友人の市長ホルストの邪悪な思惑が明らかになり、時間だけが空しく過ぎていきます…。
世界中のファンタスティック映画祭を席巻してきた本作の最大の特徴は、仮設トイレ内だけで全編が進行する斬新な設定にあります。観る者は孤立無援のフランクが味わう底なしの恐怖と焦燥感、さらに鉄筋が刺さった腕の激痛を、あまりにも生々しい臨場感とともに疑似体験することに。
スマートフォン、アタッシュケース、折りたたみ式の定規などの小道具を駆使したトイレ内部の描写に加え、限られた視界でしか覗くことができない外部の状況の変化もスリルを増幅させます。
新人監督ルーカス・リンカーによる変幻自在の演出、ダイナミックなカメラワークと編集テクニックには舌を巻きます。観客を楽しませることに徹し、過剰なブラックユーモア、スプラッター、エロ描写をも炸裂させたリンカー監督は、ただでさえ奇想天外な ワンシチュエーションサバイバル劇をカルトムービーの域にまで押し上げています。
とりわけ絶望のどん底でもがく主人公の心の支えとなるかけがえのない“愛”と、便器から猛烈にあふれ出る“汚物”が渾然一体となったクライマックスは、まさに前代未聞!空前絶後のバキューム・スリラーと呼ぶにふさわしい型破りな怪作になっています。
『ホーリー・トイレット』は、3月3日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで全国公開。
[作品情報]
『ホーリー・トイレット』
原題:Ach du Scheisse! 英題:Holy Shit!
監督・脚本:ルーカス・リンカー
出演:トーマス・ニーハウス、ギデオン・ブルクハルト
2021年/ドイツ映画/ドイツ語/90 分/ビスタ/5.1ch
日本語字幕:伊勢田京子/PG-12(映倫ロゴ)
提供:ニューセレクト
配給:アルバトロス・フィルム
公式 HP:holy-toilet.com
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