幼馴染みの市川雷蔵でなく勝新太郎と結婚──中村玉緒が秘話を披露

「大映4K映画祭」 中村玉緒登壇

大映映画から選りすぐった作品を4K化して上映する『大映4K映画祭』が、1月20日より角川シネマ有楽町で開催中です。このたび、4K初披露で話題の『大菩薩峠』のヒロイン・悪女のお浜と、清純な女性・お豊の一人二役を演じた中村玉緒のトークイベントが実施されました。

1月22日(日)の『大菩薩峠』中村玉緒トークイベントは、映画評論家で映画監督の樋口尚文を聞き手に開催されました。

 

『大菩薩峠』でブルーリボン賞助演女優賞ほか数々の賞を受賞した中村。ですが、演技される上で気をつけていることを問われ、次のように答えました。

 

「台本をしっかり覚えることです。イントネーションを京都弁から東京弁に変えられるように『てにをは』を徹底的に練習しました。今でも朝昼晩と3回ご飯をしっかり食べていますので、入院するような病気はしたことがありません」

 

悪女を演じたことを振り返り、「初めての悪女役でした。目なんか、いまは目尻がこーんなに下がっていますが(ぐふふ)、この役では目張り入れてとてもつり上がっていますよね」とコメント。

 

三隅研次監督については、「演技がダメな時は『カット』、良い時は『カット』を『キャッート!』って言うんです(ぐふふ)」と笑いを誘います。

 

また、市川雷蔵とは幼馴染で仲もよかったそうで「でも、どうしてだかわからないですが主人(故・勝新太郎)と結婚することになっちゃったんです(ぐふふ)。『雷ちゃんと結婚すると思ったのに僕と結婚したんだね』と主人にも後から言われました。当時は(この大映俳優二人で)『カツライス』って呼ばれていました」と語ってくれました。

 

また、「『大菩薩峠』でブルーリボン賞の助演女優賞を受賞したお祝いで雷蔵さんから『お浜殿へ 龍之助より』と書かれた和風のお人形を頂き、とても嬉しかったです」と語りました。『大菩薩峠』では、主人公・机龍之助役を雷蔵が、中村はお浜・お豊の一人二役を演じていました。

 

「大映4K映画祭」では大映の先輩ともたくさん共演している中村。

 

「京マチ子さんも雷蔵さんも、主人も皆さんもう亡くなられていますね...。京マチ子さんは猫を飼われてて、京さんのお家で一緒にご飯を頂いた思い出があります。高倉健さんとは品川プリンスホテルでご飯をご一緒しました。運転が慎重な方でした。私と同い年で生きてらっしゃるのは五月みどりさん、水谷八重子さん、なべおさみさんくらいになってしまい寂しいです」

 

「大映4K映画祭」は、2月16日まで開催中。