『母の聖戦』1月20日ロードショー
メキシコ誘拐ビジネスの実態を背景に、子どもを誘拐犯から取り戻す母親の愛と執念を描く『母の聖戦』が、2023年1月20日(金) ロードショー公開。このたび、主人公・シエロから身代金をむしり取る犯人役を演じた期待の新人を紹介します。
その新人とは、メキシコでいま大注目のダニエル・ガルシア。
本作では「娘を誘拐した。解放してほしければ身代金を用意しろ」とシエロを脅す犯罪組織の若い男を演じています。
彼が主演に抜擢されたNetflix『そして俺は、ここにいない。』(2019)では、演技初挑戦ながらギャングの抗争により故郷を追われNYの大都市で大好きな音楽とダンスを糧に生きる17歳の少年を寂寥感たっぷりに演じ切り、メキシコのアカデミー賞といわれるアリエル賞で作品賞、監督賞、新人賞など10部門を受賞、米アカデミー賞の国際長編映画賞メキシコ代表作品にも選ばれ、ギレルモ・デル・トロ監督にも称賛されるなど一躍有名になりました。
本作はダニエルにとって2本目の出演作ですが、キーとなる重要な役どころで堂々の貫禄ある演技を見せつけ大物ぶりを印象付けています。
そんなダニエル、もともとはミュージシャンになることが夢だったといい、地元メキシコのモンテレイではんだ付け職人をしながら家族と友人でバンド活動をしていたところ、招待された音楽フェスティバルに出演したときに『そして俺は、ここにいない。』のフェルナンド・フリアス監督の目に留まり、映画出演することが決まったといいます。
その後も、TVドラマや映画への出演が相次ぎ、メキシコの「GQ」にも登場するなどモデルとしても活躍、多くのファンを獲得しています。
軍と協力。そこで目の当たりにした、犯罪組織の実態
テオドラ・アナ・ ミハイ監督の劇映画デビューとなった本作は、現代ヨーロッパを代表する名匠のダルデンヌ兄弟、『4ヶ月、3週と2日』でカンヌ映画祭パルムドールに輝いたクリスティアン・ムンジウ、『或る終焉』で知られるメキシコの俊英ミシェル・フランコがプロデューサーとして参加しています。
メキシコ北部の町で暮らすシングルマザー、シエロのひとり娘である十代の少女ラウラが犯罪組織に誘拐。要求に従い20万ペソの身代金を支払っても、ラウラは帰ってこない。警察に相談しても相手にしてもらえないシエロは、自力で娘を取り戻すことを胸に誓い、犯罪組織の調査に乗り出します。
その最中、軍のパトロール部隊を率いるラマルケ中尉と協力関係を結び、組織に関する情報を提供したシエロは、誘拐ビジネスの闇の血生臭い実態を目の当たりにします。人生観が一変するほどのおぞましい経験に打ち震えながらも、行方知れずの最愛の娘を捜し続けるシエロは、いかなる真実をたぐり寄せるのでしょうか......?
『母の聖戦』は、2023年1月20日(金) よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国ロードショー。
[作品情報]
『母の聖戦』
監督:テオドラ・アナ・ミハイ
製作:ハンス・エヴァラエル
共同製作:ダルデンヌ兄弟、クリスティアン・ムンジウ、ミシェル・フランコ
出演:アルセリア・ラミレス、アルバロ・ゲレロ、アジェレン・ムソ、ホルヘ・A・ヒメネス
2021年/ベルギー・ルーマニア・メキシコ合作/135 分/カラー/スペイン語/5.1ch デジタル/ビスタサイズ
字幕翻訳:渡部美貴 映倫 G
配給:ハーク
配給協力:FLICKK
宣伝:ポイント・セット
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