「共感は国境を超える」──メキシコ誘拐ビジネスを描く『母の聖戦』に共感コメント殺到

『母の聖戦』1月20日ロードショー

メキシコ誘拐ビジネスの実態を背景に、子どもを誘拐犯から取り戻す母親の愛と執念を描く『母の聖戦』が、2023年1月20日(金) ロードショー公開。このたび、本作のプロデューサーでもあるダルデンヌ兄弟とクリスティアン・ムンジウ監督、東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの市山尚三やジャーナリストの工藤律子、綿井健陽から絶賛コメントが到着しました。

 (C)MENUETTO FILM, ONE FOR THE ROAD,LES FILMS DU FLEUVE, MOBRA FILMS&TEOREMA
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ダルデンヌ兄弟(映画監督) は、次のようにコメントしています。

 

「『母の聖戦』は、私たちを突き落とす。現代メキシコに存在するカルテルの容赦ない暴力と、警察の腐敗という闇に。そして、それらに立ち向 かうひとりの女性、母がいる。彼女の確固たる信念、勇気は私たちの心を奪って離さない。こんなことは映画でそうそう起こることじゃない」

 

 

クリスティアン・ムンジウ(映画監督)は、次のようにコメントしています。

 

「共感は国境を超えるということを『母の聖戦』は証明してみせた。ルーマニア生まれのベルギー人女性監督は、メキシコを舞台に母の愛情、勇気、そして自由の物語を新たな切り口で語る。映画はじりじりと続く緊張感と予測不能な驚きの展開に溢れている」

 

 

市山尚三 (東京国際映画祭プログラミング・ディレクター) は、次のように舌を巻きます。

      

「麻薬カルテルに対する掃討作戦によって激化し、結果的に多くの民間人をも巻き込む多大な被害を出し続けている、いわゆる『メキシコ麻薬戦争』を題材とする映画の中でも更に異色を放つ作品だ。強烈なリアリティによって見る者を圧倒する、ある意味ドキュメンタリー以上の説得力を持つ力作」

 

 

工藤律子(ジャーナリスト)は、より普遍的な視点で語ります。

 

「格差と腐敗が日常化した社会では、ただ慎ましく平穏に人間らしく生きることが難しい。不安のなか、生き延びるために多くの人が自分をごまかし、偽りに満ちた人生に甘んじる。稀にその罠から勇気を持って抜け出し、真実を求め闘うのは、普通の市民。信念に目覚めた母親だ。が、そんな彼女も、暴力と無縁でいることは難 しい」

 

 

佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)は次のように感想を語ります。

 

「身代金誘拐が、年間で6万人!想像もつかないメキシコ社会の実態をまざまざと見せられ、その恐ろしい混沌が明るい陽光と重なって目が眩む......。母のほとばしる激 情と怒りに緊迫しっぱなしの2時間あまりだった」

 

 

人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー) は、次のように本作を紹介しています。

 

「周囲の人や果ては軍関係者までも巻き込んで、母は誘拐された娘を救おうと奔走する。しかし、それを上回る残酷な悪意と冷徹な社会が彼女の行手を阻む。現実では『96時間』のように事は運ばない。ひたすら孤独で恐ろしく、そして虚しい戦いが描かれている」

軍と協力。そこで目の当たりにした、犯罪組織の実態

テオドラ・アナ・ ミハイ監督の劇映画デビューとなった本作は、現代ヨーロッパを代表する名匠のダルデンヌ兄弟、『4ヶ月、3週と2日』でカンヌ映画祭パルムドールに輝いたクリスティアン・ムンジウ、『或る終焉』で知られるメキシコの俊英ミシェル・フランコがプロデューサーとして参加しています。

 

メキシコ北部の町で暮らすシングルマザー、シエロのひとり娘である十代の少女ラウラが犯罪組織に誘拐。要求に従い20万ペソの身代金を支払っても、ラウラは帰ってこない。警察に相談しても相手にしてもらえないシエロは、自力で娘を取り戻すことを胸に誓い、犯罪組織の調査に乗り出します。

 

その最中、軍のパトロール部隊を率いるラマルケ中尉と協力関係を結び、組織に関する情報を提供したシエロは、誘拐ビジネスの闇の血生臭い実態を目の当たりにします。人生観が一変するほどのおぞましい経験に打ち震えながらも、行方知れずの最愛の娘を捜し続けるシエロは、いかなる真実をたぐり寄せるのでしょうか......?

 

『母の聖戦』は、2023年1月20日(金) よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国ロードショー。

[作品情報]

「母の聖戦」

監督:テオドラ・アナ・ミハイ 

製作:ハンス・エヴァラエル 

共同製作:ダルデンヌ兄弟、クリスティアン・ムンジウ、ミシェル・フランコ 

出演:アルセリア・ラミレス、アルバロ・ゲレロ、アジェレン・ムソ、ホルヘ・A・ヒメネス

2021年/ベルギー・ルーマニア・メキシコ合作/135 分/カラー/スペイン語/5.1ch デジタル/ビスタサイズ

字幕翻訳:渡部美貴 映倫 G 

配給:ハーク 

配給協力:FLICKK 

宣伝:ポイント・セット 

https:// www.hark3.com/haha

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