『マッドゴッド』と『JUNK HEAD』…フィル・ティペットと堀貴秀、日米ストップ・モーション制作者待望の対談

『マッドゴッド』のフィル・ティペットと『JUNK HEAD』の堀貴秀

「特殊効果の神」と呼ばれ、『スター・ウォーズ』『ロボコップ』『スターシップ・トゥルーパーズ』など名作を生み出したフィル・ティペットの監督作『マッドゴッド』が、2022年12月2日(金)より全国順次公開。このたび、2021年に公開されたストップモーション・アニメ映画『JUNK HEAD』の堀貴秀監督とティペットの対談が実現しました。

 

堀監督の『JUNK HEAD』は、本職の内装業の傍らたった一人で独学で作り始め、7年の歳月をかけ完成したという驚きの作品。海外映画祭で最優秀長編アニメーショ ン賞を受賞するなど絶賛され、日本に逆輸入されるかたちで公開されるや大きな話題を呼び、ミニシアターから全国のシネコンへと拡大公開されました。

 

「主人公が荒廃した地下世界に降りていき冒険を繰り広げる」というダークな世界観や、グロ可愛いキャラクター造形、ともに 長い年月をかけて手作りされたストップモーション・アニメといった点で『マッドゴッド』と『JUNK HEAD』は共通点が多い2作品。そこでストップモーション・アニメの巨匠と新鋭、夢の日米対談が実現したというワケです。

『JUNK HEAD』を早い段階ですでに観ていたというティペット監督は、堀に最大限の賛辞を送ります。

 

「あなたを誇りに思います。私たちは同じ卵から生まれてきたのではないでしょうか」

 

一方の堀監督も、『マッドゴッド』を数年前のキックスターター(クラウドファンディングを提供するアメリカの会社)での短編から観ていたそう。

 

「こんなに自分と似た世界観を持っている人がいるのかという驚きと、ティペットさんがこれまで関わってきた傑作映画の数々が自分の感性の一部になったのだと懐かしい気持ちになりました」

 

2人は、映画制作に欠かせない資金集めや、長年かかった制作のヒストリー、実物の人形や映像の質感、撮影方法など、ストップモーション・アニメのクリエイターだからこそ通じ合える様々なテーマで意気投合しながら話に花を咲かせていました。

地獄の向こうには何があるのか──グロいディストピア映像85分!

人類最後の男に派遣され、地下深くの荒廃した暗黒世界に降りて行った孤高のアサシンは、無残な化け物たちの巣窟と化したこの世の終わりを目撃する──。

 

「天国よりも地獄に惹かれる」と語る天才ティペットの潜在意識から溢れ出したのは、かつて誰も見たことのない暗黒世界。孤高のアサシンが荒廃した地底に潜り、拷問された魂、老朽化した地下壕、うごめく不気味なクリーチャーたちのあいだを巡るグロテスクなその質感の全てに生命力と共感が宿ります。

 

『マッドゴッド』は、2022年12月2日(金)、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開。

 

(資料提供:ロングライド)

[作品情報]

原題:MAD GOD

監督:フィル・ティペット 

出演:アレックス・コックス

2021 年/アメリカ/84 分/1.78:1/カラー/5.1ch

日本語字幕:高橋彩/PG12 

提供:キングレコード、ロングライド 

配給:ロングライド 

公式サイト:https://longride.jp/mad-god/

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