おうちに居ながらにして聴きたいコンサートを
CEATEC2022(10月18日〜21日)で見つけた「面白いモノ」。ここでは、理化学研究所(RIKEN)革新知能総合研究センター(AIP)の浜中雅俊をリーダーとする音楽情報知能チームが開発した「おうちでコンサート体験・創作体験 AIで深まる能動的音楽体験アプリ」を紹介します。
今回の展示の目的は、コロナ禍で会場に集まっての音楽体験が難しくなった中、AIに基づく音楽構造分析技術やジェスチャー認識技師術、仮想現実技術を用いて、自宅に居ながらにしてコンサート体験ができたら…というもの。
特徴は、完成された作品をストリーミングやダウンロードして再生するのではなく、AIによるユーザー毎に異なる音楽鑑賞を実現する点にあります。
曲も映像もAIでつなぐ
なかでも『音楽操作体験 Melody SlotMachine』は、AIに基づく音楽構造分析技術を元に、スロットマシンが指定したランダムなフレーズの組み合わせでも、AIが自動でスムーズに繋いでいく(メロディモーフィング)もの。
音楽だけでなく、ホログラムによる演奏者の映像(AR拡張臨場感)も演奏に合わせてAIがスムーズに繋いでいくことで、自分だけのコンサートが実現します。
フレーズの一部を手動で変更してもスムーズにつなぎ目が修正され、映像もそれに合わせて繋ぎ直されるのは面白い体験で、だれもが専門知識なしに手軽に作曲できる未来が垣間見えるようでした。
(取材・映像・文:遠藤)