『ガール・ピクチャー』2023年4月7日公開決定
第38回サンダンス映画祭ワールドシネマドラマ部門観客賞、第95回(2023年度)アカデミー賞国際長編映画賞部門フィンランド代表の⻘春映画『Tytöt tytöt tytöt』が、邦題『ガール・ピクチャー』として2023年4月7日(金)の公開が決定!シーン写真1点が公開されました。
公開されたシーン写真は、さまざまな悩みを抱えながらも支え合い、心許し合う3人の少女たちの多幸感あふれる瞬間を切り取ったもの。まさに「ガール・ピクチャー」を映し出す1枚となっています。
ティーンエイジャーの日常は一瞬一瞬がとても大切
第1の魅力は、フレッシュで魅力的なキャスト陣。
感情的な部分はあっても心優しいミンミを演じるのは、12歳から俳優業をスタートし、『エデン』(ウラ・へイッキラ監督/2020)で初主演を務めた2000年生まれのアーム・ミロノフ。
静かなたくましさを持つロンコ役は、俳優のほかダンサー、シンガーでもあり、舞台俳優として活躍し、 本作が⻑編映画デビューとなるエレオノーラ・カウハネンが。
フィギュアスケートに⻘春を注いできたエマ役には、ドラマや映画で活躍中のリンネア・レイノが好演。
監督は、自分の声を見出していく女性作家を描いた映画『Love and Fury』(16)でデビューし、強い女性たちの主導するストーリーを生み出しているアッリ・ハーパサロ。
本作は、ノーベル平和賞を受賞した社会運動家のジェーン・アダムズにちなんで名づけられたシチズン・ジェーン・プロダクションによって製作され、第38回サンダンス映画祭ワールドシネマドラマ部門観客賞を受賞。さらに、第95回アカデミー賞国際⻑編映画賞部門フィンランド代表にも選出されました。
これからの活躍も期待されるアッリ・ハーパサロ監督は、日本公開にあたり次のようにコメントしています。
「『ガール・ピクチャー』は、女性としての一歩を踏み出し始めた3人の少女のごくわずかな時期を切り取ったものです。ティーンエイジャーの生活はとても豊かで一瞬一瞬が大切。ごく短い期間であったとしても、本人たちにとっては全宇宙をも包み込むほど大きなことなのです」
いろいろなセクシュアリティーの許容を前提
「こうあるべき自分」を思い描き、つまずき、ぶつかり、失敗しながらも誰かと寄り添い、新しい“金曜日”を過ごすたびに、まるでジェットコースターのようにアップダウンしながら自由を獲得する方法を学んでいく少女たち。
彼女らは自身のセクシュアリティーや恋愛の趣向にあえて名前を与えてはいないが、ヘテロセクシュアル(異性愛)やシスジェンダー(割り当てられた性別と性自認が一致している人)を前提とせず、むしろそれぞれに異なる恋愛志向があることを当たり前として物語は進みます。
同性同士で深い関係になるミンミとエマも、アセクシュアル(他者に対して性的欲求や恋愛感情を抱かないセクシュアリティー)の可能性があることに悩むロンコも、果敢に自分自身を追求し感情やセクシュアリティーについて語ることを恐れません。その姿はNetflixシリーズ『セックス・エデュケーション』や『ハートブレイク・ハイ』も彷彿とさせます。
かつて女性軽視のニュアンスで使われたこともあった“ガール”という言葉を女性たちが自らの手で取り戻したように、この3人の物語は流動的でたくましく、まぶしいほどエネルギーに満ちたものへと躍動していきます。
現代少女たちのリアルな青春ポートレート
本作品は、今を生きるティーンエイジャーはもちろん、かつてティーンだった大人たちの心にも刺さる、みずみずしさに溢れた北欧発の青春映画。
最初の金曜日、同じ学校に通う親友のクールでシニカルなミンミ(アーム・ミロノフ)と素直でキュートなロンコ(エレオノーラ・ カウハネン)は、放課後スムージースタンドでアルバイトしながら、恋愛やセックス、そして自分の将来についての不安や期待にまつわるおしゃべりを楽しんでいます。
「男の人と一緒にいても何も感じない自分は、みんなと違うのでは?」と悩み続けていたロンコは、理想の相手との出会いを求めて果敢にパーティーへ。一方、ロンコの付き添いでパーティーにやってきたミンミは、大事な試合を前にプレッシャーに押しつぶされそうなフィギュアスケーターのエマ(リンネア・レイノ)と急接近します──。
[作品情報]
『ガール・ピクチャー』
原題:Tytöt tytot tytöt
監督:アッリ・ハーパサロ
脚本:イロナ・アハティ、ダニエラ・ハクリネン
出演:アーム・ミロノフ、エレオノーラ・カウハネン、リンネア・レイノ
2022年/フィンランド/100 分/カラー/スタンダード/5.1ch//PG12
日本語字幕:松永昌子
配給:アンプラグド
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