東映ビデオによる才能発掘プロジェクト第1弾公開決定!監督・脚本はAV業界出身の北村美幸

TOEI VIDEO NEW CINEMA FACTORYから生まれた『17歳は止まらない』

『百円の恋』『愛の渦』『アンダードッグ』など数々の映画賞を獲得してきた東映ビデオ(株)が2021年6月に立ち上げた新たな才能を発掘するプロジェクト【TOEI VIDEO NEW CINEMA FACTORY】。キャリアも年齢も様々なクリエイターによる309本の企画と脚本から第1回製作作品に選ばれたのは、北村美幸監督『17歳は止まらない』です。主演に池田朱那、共演に片田陽依、白石優愛、大熊杏優、中島歩ほかを迎え、2023年夏に新宿シネマカリテほかで全国公開されることが決定しました。このたび、監督・キャストによるコメントと場面写真が公開されました。

©2023 東映ビデオ

女子高生たちの止められない疾走感を描く

本作は、製作決定時に公開されたタイトル『17歳は感じちゃう』から変更。撮影中に「17歳のヒロインたちの制御不能な疾走感を表すタイトルにしたい」という制作陣の想いから改題しました。

 

監督・脚本を務めるのは、1963年生まれで20年にわたりアダルトビデオの制作に携わった異色の経歴を持つオールドルーキー・北村美幸。309本のシナリオの中から選ばれた生命力あふれる瑞々しい17歳の物語は「⻘春映画を撮るのに年齢は関係ない」と思わせます。

北村は心境を次のように語っています。

 

「誰もが憧れる、メジャーの映画監督。しかもそれをオリジナルシナリオで実現できるという幸せ。『TOEI VIDEO NEW CINEMA FACTORY』製作決定からおおよそ一年、東映ビデオが『出てこい、才能』と垂らした釣り糸に引っ掛かった深海魚が遂に撮影を完了しましたよ!現場では積年のでっかい夢が結実する、なんて感じる間もないまま、ただただ右往左往するばかりでしたが、優秀なスタッフキャストのおかげで何とかクランクアップまで漕ぎ着ける事ができました。ごまかしの利かない映画館の大きなスクリーンでは自分自身の迷いがそのまま映し出されてしまうかもしれません。しかし、池田朱那さんたちキャストの清洌なチャーミングさもそのまま映し出してくれることでしょう。結果的にキャストの魅力がこの映画の魅力になっていると思います。また、そうなるよう仕上げに全精力を傾ける所存です」

主人公・瑠璃に扮するのは、『20歳のソウル』(22)、大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(19/NHK) 、『⻘天を衝け』(21/NHK)などの話題作に出演し、『ふたりの背番号4』(22/ABC)でドラマ初主演に抜擢される池田朱那。

池田は、「主人公の瑠璃は素直で明るくて等身大の17歳、自分の気持ちに正直すぎるあまり周りが見えなくなる危なっかしい一面もある女の子。そんな瑠璃にとても魅力を感じ、絶対に私が瑠璃を演じたい!と思いました。撮影では、周りの友達や先生、マサルとの関係性を大切にしながら、思いっきり瑠璃を演じさせていただきました」と語りました。

そのクラスメイトには、映画、ドラマ、舞台で活躍する片田陽依や、白石優愛、人 気インフルエンサーの大熊杏優が出演。様々なジャンルで活躍するフレッシュな女優たちが等身大の女子高生を熱演します。

片田は、「ワークショップオーディションの作品紹介に心を惹かれて参加しました。まさかモモ役に選んでいただけるとは思っていなかったのでとても嬉しかったです。撮影では、様々な動物に触れ癒された反面、私たちが普段当たり前に食べているものがどのようにして命から食材になっているかを目の当たりにし、改めて食と命について考えさせられました。近い世代の方と仲良くなれて、お芝居についてなどお話出来、とても濃い時間を過ごせました」とコメント。

白石も、「脚本を読み、絶対に参加したいと思った作品でした。オーディションも、撮影期間も、そして今生きていることも、全てが奇跡に思えました。大袈裟だけど、そんな作品です」と語ります。

大熊も、「初めて脚本を読ませていただいた時、率直にとても面白いなと思いました。思春期の感受性豊かな年ごろの恋愛と、家畜と動物の違いを理解しようとする葛藤が上手く組み合わさっていて、読み進めるのにワクワクしたのを覚えています。映画出演は初めてだったので、この作品は私にとって学ぶことが多く成⻑につながった作品だと強く感じています」とコメントしました。

また瑠璃に一目惚れする高校生のマサル役には、テレビ、舞台で活躍し本作で映画初出演をかざる⻘山凱。さらに主人公・瑠璃が密かに想いを寄せる森先生役に、『浅草キッド』(21)、『愛なのに』(22)、『よだかの片想い』(22)の中島歩が揃いました。

中島は、「僕が表現したいことが詰まった脚本でした。人間のどうしようもなさにやられちゃいながらも立ち向かう17歳の姿にいつかの自分を見ました。僕の演じた森という男はそのどうしようもなさの権化みたいな役です。撮影を終え、とうとうここまでやってしまったかという気持ちです。公開されるのがもうなんかちょっと怖いくらいです」と語っています。

畜産×女子高生 異色の青春映画

本作品は、畜産×女子高生という組み合わせで、動物たちの生と死を絡ませながら進む青春映画。

 

瑠璃(池田朱那)は農業高校で畜産を学ぶ二年生。母ひとり子ひとりの家庭で育った瑠璃は動物の世話で忙しい学校生活と家計を助けるためのアルバイトを両立させながら、モモ(片田陽依)、彩菜(白石優愛)、くるみ(大熊杏優)らクラスメイトと家畜たちから「命をいただく」ことの尊さを学んでいます。ある日、瑠璃はモモと近隣の高校の文化祭へ遊びに行き、同い年のマサル(⻘山凱)を紹介されます。瑠璃に一目惚れしたマサルは後日猛アタックをかけますが、農業高校教師の森(中島歩)に想いを寄せている瑠璃はそっけない。森への情熱を募らせた瑠璃はある日、森の家へ押しかけて強引に思いを遂げようとしますが…。

 

「普段の食事は動物たちの命をいただいている」という事実を改めて体感させるストーリーは秀逸。ヒロインの瑠璃もエネルギッシュで、特別審査員を務めた足立紳(監督・脚本家)は「ずっとこのヒロインを観ていたいなあと思わせるものがあった」と太鼓判を押します。

 

『17歳は止まらない』は、2023年夏に新宿シネマカリテほかで全国公開。

[作品情報]

『17歳は止まらない』

監督・脚本:北村美幸 

出演:池田朱那、片田陽依、白石優愛、大熊杏優、⻘山凱、中澤実子、ジョカベル美羽、安部夏音、三好紗椰、中島歩

製作:東映ビデオ

制作プロダクション:レオーネ 

配給:東映ビデオ

©2023 東映ビデオ