中国一人っ子政策と家父長制が落とす影──『ノ ー・タイム・トゥ・ダイ』越えの社会現象となった話題作が日本上陸

『シスター 夏のわかれ道』11月25日 日本公開決定

本国で全土を巻き込む社会現象となった映画『シスター 夏のわかれ道』の11月25日(金)日本公開が決定。このたび特報が公開されました。

公開された特報は、両親の交通事故により“見知らぬ弟”ズーハンがアン・ランの前に突然現れるシーンではじまります。

 

叔母から「夢なんか捨てて弟を育てなさい」と養育を押し付けられ葛藤するアン・ラン。はじめは衝突しながらも、次第に弟と心の距離が近づいていきます。

 

自分の人生か、姉として生きるか。涙を流すアン・ランが見据えた未来とは──。

『007/ノ ー・タイム・トゥ・ダイ』を超える興収171億円を記録

人生の選択に悩みながらも成長していくアン・ランの姿や、揺れる姉弟の絆が観客の心を掴んだ本作。中国本国では、SNSで若者を中心に「#SISTERをどう評価するか」「#個人の価値は家族の価値より大切なのだろうか?」というハッシュタグで感動と共感の熱い声が爆発的に広がり、全土で社会現象を巻き起こしました。

 

コロナ禍の21年に公開されるや、2週連続興収No.1を獲得、同年公開の『007/ノ ー・タイム・トゥ・ダイ』を超える興収171億円を記録しました。さらに、中国版アカデミー賞とされる金鶏奨ほか、女優賞をはじめとする数々の賞を受賞し、映画批評サイトRotten Tomatoesでも満足度100%(8/26 時点)を叩き出しました。

アン・ランを演じるのは、岩井俊二監督作『チィファの手紙』(20)の新世代スター、チャン・ツィフォン。弟役のダレン・キムは映画初出演にして名演を見せています。

 

監督は本作が長編2作目となるイン・ルオシン、脚本はヨウ・シャオイン。新鋭女性作家のタッグにより揺れ動く“いま”の中国社会の背景にある一人っ子政策と家父長制の影に真正面から切り込んでいます。

自分の夢か、姉弟の絆か。

看護師として働くアン・ラン(チャン・ツィフォン)は、医者になるために北京の大学院進学を目指していたある日、疎遠だった両親を交通事故で失うと、見知らぬ6歳の弟・ズーハン(ダレン・キム)が突然現れます。

 

望まれなかった娘として、早くから親元を離れて自立してきたアン・ラン。一方で待望の長男として愛情を受けて育ってきたズーハン。姉であることを理由に親戚から養育を押し付けられるが、アン・ランは弟を養子に出すと宣言します。

 

とはいえ、養子先が見つかるまでは仕方なく面倒をみることになり、両親の死すら理解できずワガママばかりの弟に振り回される毎日。しかし、幼い弟を思いやる気持ちが少しずつ芽生えたアン・ランは、その固かったはずの決意に揺らぎが生じているのを自覚します...。

 

[作品情報]

『シスター 夏のわかれ道』

原題:我的姐姐 英題:Sister

2022年11月25日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開

監督:イン・ルオシン 脚本:ヨウ・シャオイン 出演:チャン・ツィフォン、シャオ・ヤン、ジュー・ユエンユエン、ダレン・キム

2021年/中国語/127 分/スコープ/カラー/5.1ch

日本語字幕:島根磯美 

配給:松竹 

宣伝:ロングライド

 

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